自由制作研究6

──2023年11月1日号
おかふじりんたろう 2023.11.01
誰でも

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このニュースレターは、様々なものを制作し、制作することそれ自体を考える【おかふじりんたろう】が、毎月1日と15日にお届けする、制作日誌です。

「創造性」をテーマに、素材や道具との連関の話、はたまた身体の制作まで、話題は多岐にわたります。

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自由制作研究──2023年11月1日号

自由制作研究──2023年11月1日号

■目次

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… 1. 最近の制作

… 2. 身体運用

… 3. 今後の自由制作の予定

… 4.ご案内

… 5.感想・質問

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1. 最近の制作

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少しでも時間があれば、何かを作りたいおかふじ。いろいろなものを作っていく中で、新しく知ったことや考えたことなどをお伝えします。

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友達のTomozoくんのデビューEPのうち、「価値観」と「ポストモダン社会」のMIXをお手伝いしました。

MIXと言っても、もともとフリートラックとして流通している音源に、彼が送ってきたアカペラのラップ音源を合わせるだけなので、そこまで複雑なことではありません。

とはいえ、逆に言えばこの2つの音源データしかありません(音を追加したり録り直しができない)ので、ちょっとズラして重ねてみたり、パンを振ったり、ピッチを変えたり…と、ぼくの知ってる限りの手数を打って、飽きがこないように、尚且つやりすぎないようにMIXしたつもりです。

まあ彼の場合、アカペラの時点で十二分に様々なフローでラップしてくれていたので、普通にそのまま聞けたとは思いますが。

普段なら、音源データそれ自体を再編集できるわけですが、今回はそれができない。これは制作の制約があるということでして、できることが限られている分、手に迷いがありませんし、やるだけやってしまえば「もうこれ以上はできないな」という自己満足のラインが早めに訪れる傾向にあります。

また、全く新しい技術を習得していくものと違って、既にある技術を別の対象へ適用してみるような試みは、「へー、これとこれが組み合わさるとこういう感じになるんだな」という楽しさがあります。これはある種の制作的なストレッチであり、技術や思考の柔軟性を高める作用があります。

ぼくは一応映像制作の仕事をやっているのですが、受託仕事がそこまで嫌いじゃないのは、この制作的なストレッチが結構好きだからだと思います。

たとえば、非防音空間でインタビューを撮らないといけない場合、完璧にやろうと思ったら念入りにマイクチェックをして、モニターしながら撮影するのが1番ですが、どうしても現場でそこまで時間が取れないときは、小さいガンマイクで仕方なくやります。

そういうときに「ま、これはこれで」と楽観的に捉えながら、音声の編集作業の段階で、様々なエフェクトを組み合わせることで、なんとかリカバリーする、みたいなのは「上手くいくかなー、たぶん大丈夫だけど……おーできたー、よかったー」という良いヒリヒリ感があります。

今回の制作では、そういう感じで楽しく早く完成させることができました。(2曲で3時間くらい。)

これは性分もあるかもしれませんが、ぼくの場合、新しいことをやりすぎると、肉体的・精神的な負荷が大きく疲弊することになり、逆に手癖やその応用でできることばかりやっていると、それはそれで枯渇感や自分自身に対する飽きが出てきます。

結局、どちらもうまい塩梅で竹馬みたいにパカパカ進んでいくのが、ここ数年間のぼくの身体には合っているようです。

P.S.

ちなみにTomozoくんの正体は、杉本朋哉という名前でして、『Familyinn』(読み方:ファミリン)という日本の田舎にホームステイできるサービスを運営している起業家です。同い年で話も合うので、月イチでおしゃべりしており、その流れでラップも作ろうという感じになりました。

P.S.2

結局、受託制作であっても自主制作であっても、基本的にリソースには限りがあって、そのリソース内で形にしなければいけません。さらに、毎回環境や作りたいものは違うわけで、それらに連続的に対応し、結晶化させていく過程が制作と言うこともできます。

2. 身体運用

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「有給休暇」という概念が存在しないフリーランスにとって、文字通り体が資本。というわけで、日々「制作の土台である身体をどう運用するか」を意識しているおかふじが身をもって調査・実験したレポートをお届けします。当然、身体は人それぞれ違いますし、健康にまつわる情報は玉石混交ですので、あくまで試行錯誤の「ひとつのサンプル」としてお読みください。

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3週間くらい前から、実家に置いてあった折りたたみ自転車(BRIDGESTONEのMarkRosa F)を引っ張り出し、40分程度のサイクリングを、週に2,3回するのが習慣化しています。

元々自分以外の家族が買って乗っていたものなのですが、最近誰も乗っていないらしいので拝借し、生まれて初めての18インチの折りたたみ自転車デビューとなりました。

ぼくは小学4年生以降、マウンテンバイク(24インチ)やママチャリ(28インチ)といった比較的大型の自転車しか乗ったことがなく、今回初めて小型の自転車に乗ることになったわけですが、とにかく漕ぎ出しが軽い!

最初に乗ったときは「は?うそだろ?」と口に出してしまうほどスイスイ進んでいき、思わず笑ってしまいました。

調べてみると、小口径のタイヤほど少ない力で回転するので、停止状態からの漕ぎ出しが軽くなるそうです。ただし、慣性力も小さいため、普通のタイヤに比べて減速しやすく、また段差に対するクッション性も相対的に悪いです。

そのため、小口径の自転車は、長距離や悪路走行には向いていませんが、ストップアンドゴーの多い平坦な街乗りにはピッタリとのこと。上り坂も立ち漕ぎいらずです。

たとえるなら、ゲームの『マリオカート』シリーズにおける、キノピオやヨッシーのような感じで、とにかく加速感が気持ちいいタイプの乗り物です。

そもそも、ぼくは自転車に特に興味があるわけではなく、仕事の合間の気分転換や運動に使えるかなと思って、なんとなく乗り始めただけですが、自転車が変わればこんなに乗り心地が違うのかと感動し、最近は自転車について少しずつ詳しくなるのも面白いなと思っています。

半年前から自動車の整備をするようになって、ちょこちょこと整備道具を揃えているのですが、自転車への道具の流用も効きますし、よく考えたら自転車の方が部品数も少なく、アナログで動いているので、自転車よりも遥かに整備しやすいです。

自分でも思ってもみなかった道具の流用や、構造の相似を発見したときは、エウレカ的なえも言われぬ恍惚感があります。

とにかく、長距離のない街乗りメインの方は、ぜひ小口径の自転車に乗ってみてください。「自転車に乗ることそれ自体の快さ」が体感できますよ!

そういえば、上り坂を登っているときに、降りた状態でママチャリを押して登っている中年の方をサーっと追い抜いたのですが、瞬間的な筋力が要らないので、お年寄りほど小口径の自転車に乗った方がいいのではないかと思いました。(もちろん剛性やカゴの大きさなどの問題もありますが)

というか、思考停止的にベーシックな選択肢として「ママチャリ」が存在しているのは、一体なぜなんだろうかと、逆に不思議に思えてきました。

道具への無理解や、生活を常に改善する気持ちの無さによって、しなくてもいい疲労をためたりするのは、なるべく避けたいところです。

3. 今後の自由制作の予定

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今後の制作予定をお話しします。考えたり言ってるだけで、取り掛かりに数年かかったり、内容が変化する可能性も十分あり得るので、話半分でどうぞ。

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コロナ禍も去り、10月11月はイベントが多く、業種的に繫忙期な感じなので、そこまで自由な時間がありません。このニュースレターも、普段なら3日前くらいからちょっとずつ書くのですが、今回は配信前日の夜にグワーッと書いています。

陶芸用にメラミンスポンジを買ったり、指輪を加熱する際の温度がわかるように1000度以上まで測れる検温機器をレンタルしたりと、「余裕さえあればすぐに取り掛かれるような準備」を多方面でちょこちょこやっている感じです。

4.ご案内

おかふじが、2曲目の「価値観」と3曲目の「ポストモダン社会」をお手伝いしました。

5. 感想・質問などありましたら、以下のコメント欄よりお待ちしております

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